あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

報道と選挙結果の関係〜投票行動研究を考える

 ひとまず、センチメンタルジャーニーの報告も終わったってことで、またもやニュースな展開を。NEWSといっても酒を飲んだ方ではありません。悪しからず。あの一件の後、どーなったんでしょうね。ともかく、マスコミに取り上げられないと我々は瞬時に忘却の彼方へ事件を追いやってしまいます。忘れちゃイケナイ事もあるんですけどね。もっとも、そっちのNEWSは忘れても良いと思いますが…。
 投票まであと1週間。きっと来週の今頃は各局特番を編成して、早速、出口調査の公表とその結果を受けて、各党代表にインタビューと言ったあたりでしょう。結果はいかに?
 きょうの新聞紙面を見る限り、与党が大きく議席を伸ばしそうです。「自民単独過半数の勢い」とか「自公で300議席に到達」みたいなね。与党で300議席というと、中曽根内閣の衆参同日選挙の時、自民党は300議席を獲得しました。さて、その再現となるのかどうか!?
 そんなことを言いながら、前半戦で優位を伝えられると、その陣営に緩みが出たりするので逆転の余地がありますね。政治学とりわけ投票行動では「バンドワゴン効果」や「アンダードッグ効果」といった言葉を使って、有権者の投票行動を説明します。
 「バンドワゴン効果」は小選挙区制の場合、1人しか当選しないわけですから、自らの一票が死票にならないように当選有力候補に投票することで、結果一位得票者が大勝するというパターン。つまり勝ち馬に乗るわけです。この場合、自分の一票が無駄になるかならないかといった個人的心情が優先されるので、ハッキリ言ってしまえば、余りよく考えないで投票するヒトほどこの傾向になりやすい。
 「アンダードッグ効果」は参議院選挙のように、当選者が複数いる選挙の場合みられる現象で、当選圏内まであと一歩、と言うときに起こります。この場合、選挙戦を優位に進める候補を支持するヒトの中から、下位の候補者へ投票が移るわけです。つまり、「私が投票しなくても当選しそうだから、他のヒトを支持しよう」ってことです。日本語では「判官びいき効果」なんて言われたりもします。
 でも実際は、自民大勝か?と言われて自民が大勝したケースはほとんどありません。むしろ反対になった場合が多い。これについては今回立候補した猪口邦子上智大教授のダンナ猪口孝が唱えた「バッファープレイヤー」仮説です。
 自民大勝と報道が出ると、自民党政権を希望しつつも国会での勢力比は与野党伯仲状態を志向する有権者が、投票を棄権するか、野党に投じるというものです。

 逆に言えば、有権者はそれなりに考えている、ってことでしょうね。考えついでにもう一つ。「どこの党も違いがない」って言う意見をよくメディアで見かけますが、はたしてそうでしょうか?
 繰り返しですが各党のマニフェスト比較( http://election2005.yahoo.co.jp/)をしてみると決してそうではないことが分かると思います。このサイトもこれで2度目の紹介ですが、一読の価値ありですね。新聞と違って、いつでも見られるし…。政策の対立軸についてはまた次回。
 それにしても、台風、関東への影響はどうなんでしょう?心配ですね。