2006年7月18日(火)19:00(開場18:20)サントリーホール
モーツァルト:交響曲第31番 ニ長調 「パリ」 K.297(300a)
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 Op.77
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」 (オリジナル全曲版)
2006-2007シーズン。都響では2006年度定期公演になるのかもしれないけれど、7月は定期演奏会がないので代わりに都響スペシャルを聴きにサントリーホールまで。
雨にもかかわらず、当日券を確保しようとする列が18時に着いた頃には出来ていて、雨なのにスゲーなぁ…と思ってしまった。これは庄司紗矢香に並んでるのか、大野に並んでいるのかどっちだ?なんて思いながら…。
そして会場はほぼ満杯。久しぶりに満杯のホールをみるとやっぱりこっちも何だか気合いが入ってきます。今回は奮発してS席。まぁ、もちろん学割されているんですが…。ところでやや驚いたのが、今回のコンサート、普段の定期演奏会と違って若い人の割合が多い。制服を着た高校生とか、学生同士で来ているヒトとか。まぁ、曲が曲だからねぇ。
モーツァルトはいわゆる「両翼配置」右に第1ヴァイオリン。左に第2ヴァイオリンというあまり普段はお目にかかれない配置です。しかもなぜか指揮台無しだし。編成も小さめ。とはいえ、こぢんまりとはせずに充実した響き。当時のスタイルを貫徹しようとした結果、薄っぺらなモーツァルトを聴かせることがしばしばあるんですが、そういう心配は無用だったのは良かった
庄司紗矢香はメジャーレーベルに録音をするくらいだから、その実力は確かにあるのだろう。とはいえ、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲は管理人にとってあまり思い入れが強くないために、うーん。
ともかく生で聴くのは初めての庄司紗矢香は確かにショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲には合っていると言う感じ。なかなか上手く表現できないのだけれど、これがきっとベートーヴェンやブラームスのヴァイオリン協奏曲だったらアウトになる気がする。かといって、同じロシア繋がりでもチャイコフスキーとはまた違っているし、この曲が弾けるヴァイオリニストって…。諏訪内晶子ならどう表現するのか聴いてみたいのだが…。
オケをリードする大野の指揮も非常に安定していてこの曲の内省的な側面が充分に表現されている。第3楽章の素晴らしさ。
ストラヴィンスキーの「火の鳥」はバレエ音楽。バレエ音楽って言うことはつまりチャイコフスキーの「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」などと同じで、大まかな話の筋に従って曲は展開されていくわけです。しかも本当ならバレリーナとかいるはずだし。
でも、曲自体が素晴らしいから、今では演奏会型式で純粋に音楽として楽しむ方が多いみたいですね。
閑話休題。
「火の鳥」は「春の祭典」や「ペトルーシュカ」に比べるとメロディラインのきれいなところが多いように管理人は思うのですが、それでもやはりストラヴィンスキー。前にも書きましたがこの頃のストラヴィンスキーはリズムのヒトですね。
しかし、この複雑な曲を大野は見事にまとめ、非常に説得力のある仕上がりにしてくれました。そんなに聴いている曲ではない(=あまり管理人は好きじゃない)のですが、充分楽しめたあたり、ただ者ではないな、といった感じでしょうか(笑い)。
- アーティスト: アンセルメ(エルネスト),ストラヴィンスキー,ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
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- メディア: CD
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ともかくそんなところで。次回は東京シティ・フィルの演奏会です。