あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

ドラマ版のだめ第5話とラフマニノフのピアノ協奏曲

 というわけで、今週も書きます。ドラマ版のだめカンタービレ楽曲紹介。
 え、感想を書いてないって?いやいや、演奏については都響のサポートがあるとはいえ、思った以上に良い演奏をしている。演奏しているところが結構リアルに見えたし。
 ちょこっとラフマニノフのピアノ協奏曲第2番のフィナーレのところでやっぱりボロが出ていたけど、普段ピアノに接していなければ(実演を聴き慣れていなければ)多分分からないかなぁ…。

 
 ドラマの視聴率も結構良いようで、これをきっかけにしてクラシック業界は盛り返して欲しいところです。ヒカルの碁囲碁ブームみたいなモンだろうなぁ。なんせ平均にして18%くらい数字獲ってるわけですからね。そうすると何人がテレビを見ていることになるんだろうか…。2000万人くらい行くのかな?


 Yahoo!でもトピックにあったけれど、オープニングで使われているベートーヴェン交響曲第7番の着メロダウンロードが多いらしいじゃないですか?もともとクラシックは音楽としての地力があるから、多くのヒトがj-popや洋楽の次に聴く、いわゆるセカンドチョイスになってもらえれば有り難いな、なんて思ったり。
 クラシックばっかり聴く管理人でさえ、j-pop聴きますからね。


 さて、今回の曲は
ガーシュウィンラプソディ・イン・ブルー
ラフマニノフピアノ協奏曲第2番

 ガーシュウィンは20世紀のアメリカの作曲家です。クラシックと言うよりジャズなんかのポピュラーソングの作曲家じゃないでしょうか?(ジャズをポピュラーソングに含めるかどうかは良く分からないんですが…)
 でも、オーケストラ曲も作曲していて、ラプソディ・イン・ブルーの他にもパリのアメリカ人とかキューバ序曲とかピアノ協奏曲なんかも作曲してます。個人的にはキューバ序曲は凄くイイ曲だと思う。

ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー

ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー

演奏は、こないだも書いたけれど、ジャズも弾いたプレヴィンの演奏が、アメリカンエスタブリッシュならきっとこう演奏するに違いない、と思わせる演奏。プレヴィンの演奏はまさにクラシックとジャズの融合が絶妙なバランスで出来ています。

ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー 他

ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー 他

同じくティルソン・トーマスもイイ。ピアノロールを使った作曲者の意図に近い演奏だとも言えますね。



 一方のラフマニノフピアノ協奏曲第2番ラフマニノフはロシア(ロシア革命アメリカに亡命)の作曲家で今から60年くらい前まで生きていた、こちらもクラシックでは結構「新しい」ヒトです。
 とりわけピアノ協奏曲第2番は作曲が1900-1901年にかけて行われたので、ギリギリ20世紀の音楽だと言えます。このラフマニノフのピアノ協奏曲第2番とロドリーゴのアランフェス協奏曲(ただし、こっちはギター)とを合わせて20世紀の二大協奏曲なんて言ってる人もいます。
 そーいえば、冬のトリノオリンピックの時にフィギュアスケートの村主も高橋もこの曲を使ってたな、ってエントリに書いた記憶があります。チャイコフスキーのピアノ協奏曲と並んでロシア・ロマンティズム全開の曲ですね。

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調/ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調/ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調

 19世紀ロシア・ロマンティズムの系譜を受け継いだ演奏がこの上なく艶やかで甘美。その点で、リヒテル盤はまさに「ラフマニノフ」と言える演奏。いや、ホントに「凄演」という言葉を作ってもイイくらい。生で聴けたならどうなってしまっただろう、とすら思う。 リヒテル盤がロシア・ロマンティズムの(一種)病的な精神をも表現した演奏だとすると、そのロマンティズムを適度に是正し、なおかつ、端正な造形美を加えたのがルービンシュタイン盤。この難曲を80歳半ばで録音するという、まさに「巨匠」。
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&第4番

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&第4番

 実演で聴く機会があった、ルガンスキーの演奏。現代におけるラフマニノフ演奏って感じ。しかもロシア・ピアニズムの系譜をきちんと引き継いでいるのが素晴らしい。