あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

根井雅弘『経済学の3つの基本 経済成長、バブル、競争 』(ちくまプリマー新書)

経済学史を研究する京都大の根井教授によるプリマー新書第3弾だ。副題にあるように経済成長・バブル・競争について、世界恐慌以降の経済思想をとりあげることによりその多様性を論じている。ガルブレイス、ミシャン、フィッシャー、ミンスキー、シュンペーターと経済学史をやれば出てくるけれど主流派とは言い難かった彼らの思想が現時点で振り返るとその本質を鋭く抉る示唆的な視点を持っていたことがよく分かる。プリマー新書ながら、学部一般教養レベルの経済学を持っていないと、本書の論点が持つ奥深さはなかなか実感できないかもしれない。