あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

東京都交響楽団 第767回 定期演奏会

指揮:小泉和裕
ベートーヴェン交響曲第1番 ハ長調
ブルックナー交響曲第1番 ハ短調リンツ稿)

 小泉和裕の指揮によるベートーヴェンブルックナーのどちらも交響曲第1番というプログラム。ベートーヴェンは「重厚から溌剌へ」といった印象だった。1st.ヴァイオリン14人(?)の編成を小さくしない堂々たる演奏。しかし次第にノッて来る感じ。
 結構フルに鳴らすから、1楽章冒頭の和音から迫力満点だ。朝比奈/新日本po.の演奏がそんな感じだったが、それよりはバーンスタイン/ウィーンpo.の演奏みたいに勢いがあった。ブルックナーの1番は改訂前の「リンツ稿」。実演は初めてだったけれど、なかなか楽しめた。
 小泉のアプローチは正攻法そのもの。テンポがアップする訳でも、近刊が派手になる訳でもない。ただ、後期の交響曲の側から1番を見て演奏しているようで、もっと初期ブルックナーのゴツゴツ感が出ていても良かったと思う。この曲はスクロヴァチェフスキの演奏を好むからかもしれないが。
 「とにかく誠実に」演奏している小泉のアプローチはやがてヨッフム、ヴァントやハイティンクみたいに、やがては神々しさを感じるようになるかもしれない。あと、もっと内声を膨らまして貰えると個人的にはブルックナーらしく良いんだけどな。ところで小泉のワーグナーってどうなんだろう。