あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

ブラックボックスがないのがいけない?


■安倍首相、農相罷免要求を拒否=公明は「説明責任」を指摘【時事通信
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007031300797


 管理人自身も勉強不足なところはあるんだけど、なんでこれが問題になるかといえば、
議員会館では電気・水道・ガス代が無料」ってコト。

 電気、ガス、水道が無料なのに「議員会館内にある事務所での水道光熱費に年平均560万円もかかっている」ってコトが問題になっている。

 自民党という政党はそれぞれの地方の有力者が議員になって→その議員による寄り合い所帯みたいなところがある。これはイギリス保守党もそうで、いわゆる「名望家政党」(M・ヴェーバーによる分類だったかな?)の名残のようなモノだ。このタイプの政党の特徴は、党本部よりも議員個人の力が強いことがあげられる。
 なんで議員個人の力が強いかと言えば、それはやっぱり「地元の有力者」だから、という理由に尽きるだろう。その地元の有力者としての強さの源となるのが「個人後援会」である。自民党の国会議員の多くは「自腹で」もって自分を支持してくれる後援会を作り、維持していかなければならない。
 個人後援会への自民党国会議員の「投資」は凄まじく、例えば、個人後援会が主催してゲートボール大会やカラオケ大会をしたり、地元の冠婚葬祭には「いくらか」包んで持ってかなくてはいけない。

 逆に、そんだけ個人後援会にカネがかかるから、汚職が起こって、スキャンダルになり、政治資金規正法が改正され→無理にカネ集めをしないように政党助成金小選挙区制を導入したという経緯がある。
 ただ、相変わらず、個人後援会にカネがかかるという構造は変わらないので今回みたいな事件になるというわけだ。

 だから本来「ブラックボックス」にしておきたいカネを仕方がないので事務所費(この場合は水道光熱費なんだけど)に計上していて、それがバレた、というのがホントのところだろうと管理人は推測している。

 ただ、やっぱりそのあたりが無料になる議員会館で水道・光熱費を600万近く「経費にかかっちゃいました」というのはやっぱり無理があると思う。だって、「水道・光熱費以外に使っている」のに「水道・光熱費として経費を計上している」のは「虚偽記載」になるのは当然だろう。

 安倍も松岡なんか庇わなければいいのにね。結局、それって公私混同でしょ。
 「他人に厳しく、身内に甘い」を政治の分野に持ち込んでいる国って、フセイン体制下のイラク将軍様のいる某国も。少なくとも先進民主主義国では見られない特徴では、と皮肉にも思ったりするのだけど…。
 少なくとも、小泉政権下ではほとんど見られなかった現象だとも言える。
 

職業としての政治 (岩波文庫)

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