ナントカに刃物
長崎市長への襲撃は、ヴァージニア工科大学での事件と連動してショッキングだった。
長崎市長への襲撃はメディアを見る限りでは、政治的な思惑ではなくて、個人的なトラブルであったかのように言われているが、ホントのところはどーなんだろうか。
「そのように装って」政治犯だった、みたいなこともあるだろうし。
でも、メディアによって報じられる容疑者の為人を見る限り、どーもアタマが「まともな」人間だとは言い難いな、という印象を持ってしまった。
(まともだ、まともでない、という基準をどこにおくかという問題もあるけれど、そこは今回は無視することにして…)
日本の場合とアメリカの場合は大きく状況が異なるとはいえ、いずれの事件も「アタマのおかしなヒト」が世の中には「必ず」存在する限り、「ナントカに刃物」で殺傷力のあるモノを街中に氾濫させないことが重要ではないか。
全米ライフル協会の会長が、かつて「殺人を犯すのはヒトであって銃ではない。よって銃の保有自体は正当化される」みたいな発言をしたらしいが、全員が全員まともな判断力を持つワケではない以上、そういったヒトに銃を持たせないように、銃自体を取り上げるのが一番安全だと思うのだけれどね。
そもそも、ロックの解釈に随えば、自然状態において人間は自然法(→まあ、理性と置き換えても良いけれど)に従って生きているものの、やはり時には逸脱してしまう場合があって、他者の権利(生命、自由、財産)を侵害してしまうことがある。
そうした状態を回避するために、自分の持っている執行権の一部を「政府」に「信託」して社会を形成する(=社会契約をする)わけだ。つまり、政府の役割は成員(つまり一人ひとりの人間)の生命・自由・財産をきちんと保障するための一種の装置なのである。
そうした観点からすれば、政府は成員の権利を守るために、他者の権利を著しく制限する銃刀類は厳しく制限しうるのではなかろうか。
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