あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

都響×のだめカンタービレ シンフォニック・コンサート

会場:東京芸術劇場

指揮:ジェイムズ・デプリースト
ピアノ:若林顕
司会:朝岡聡


ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
ラフマニノフピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18
ブラームス交響曲第1番ハ短調op.68

 ベルリオーズはやはりフルネとの演奏が忘れられないので、どうしてもそれと比べてしまう。あの時聴けた色彩感は、今回では全体的に減退しているように思える。

 ラフマニノフはピアノの若林が非常に男性的な、まさに質実剛健な演奏。力強くかつ時折ルバートをかけ、この曲のロマンティックな側面が強調される。そのタッチの強靱さはロシア出身の作曲家特有の「骨太のロマン性」を引き立たせる演奏となった。
 結構、前よりの席だったからピアノとオケとのバランスが悪かったのが難点だけどね。

 はてさて、後半のブラームス交響曲第1番はオーソドックスな名演。ことさらテンポを上げないで、中庸な早さで、オケを存分にならす聴いていて気持ちのよい演奏だった。
 ブラームス管弦楽曲は全般的に弦楽器のカンタービレが「燻し銀」的な美しさを持っていると思うが、それが弦楽器に強い都響にあっていると思う。

 ちなみに、アンコール前に客同士がもめていて強制退場させられていた。
 オッサンとジイさんね。まったくみっともないなぁ…。

 アンコールはドヴォルジャークチェコ組曲から一曲。

 朝岡さんの進行もなかなかウィットが効いていたから面白かった。

フランス序曲集

フランス序曲集

都響とは違うけれど、フルネによるローマの謝肉祭。冒頭から「フルネサウンド」が聴ける。かくあるべし、みたいな演奏。
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調/ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調/ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調

チャイコフスキーラフマニノフのピアノ協奏曲のカップリング。こればっかり紹介していて芸がないけれど、一番「らしい」演奏。アシュケナージは管理人にはあっさりし過ぎていて今ひとつ。(でもラフマニノフ自身の演奏はアシュケナージに近いんだよな)
ブラームス:交響曲第1番

ブラームス:交響曲第1番

1959年のベルリンフィルとの録音。後年のウィーン・フィルと違って、引き締まったテンポに凝縮された音楽。まさにベーム全盛期に相応しい演奏。
ブラームス:交響曲第1番

ブラームス:交響曲第1番

迫力こそベーム盤に劣るけれど巨匠の至芸を味わいたいならコレ。木管の活かし方がまさに名人芸。
ブラームス:交響曲全集

ブラームス:交響曲全集

管理人が実際に聴いた演奏。ロマン派に位置しながら古典派(とりわけベートーヴェン)への畏敬を忘れなかったブラームスと朝比奈自身は非常に共通点があると思う。それまでの演奏と違って、この三度目(?)の全集は上述した演奏に比べても全く遜色ない。