あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

東京都交響楽団 第838回 定期演奏会

場所:東京文化会館
指揮/大野和士
ピアノ/ハオチェン・チャン

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 op.30
ラフマニノフ交響曲第3番 イ短調 op.44
ソリストアンコール】モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番 ハ長調 K.330より第2楽章

 都響定期公演@東京文化会館に行ってきた。
 大野和士指揮でハオチェン・チャンをソリストに迎えたラフマニノフのピアノ協奏曲第3番と交響曲第3番のプログラムである。
 ピアノ協奏曲を都響定期で聴くのは小山実稚恵以来だと思う。今回は1990年生まれだというから27歳になるチャンだ。
 ピアノ協奏曲はロシア臭さというより、21世紀の若い感性でラフマニノフを弾くとこうなる、とでも良いのかな。青春っぽく、暑苦しくなく、でも燃えているような印象である。なんだか体操の演技を観ているかのよう。近くで見る、チャンのピアノは笑っちゃうくらい巧い。しなやかさ・勢い、大したもの。自分は東京文化会館は前列で聴いているのだけれど、後方からの盛り上がりが今ひとつだったような気がするのは、ひょっとすると微妙に合ってないのかな?とも思った。競争よりな協奏といった趣で交互にバトンを渡し合うような時にスリリングな演奏。
 アンコールはモーツァルト。これが透明感溢れる好演。
 後半のラフマニノフ交響曲第3番は実演は初めて聴いた。こっちもロシアロマン臭よりは、純音楽的な演奏で、都響も鳴りに鳴っている。こういう演奏を聴くと、プロコフィエフストラヴィンスキーはみんな繋がっているんだなぁ、というのが聴いただけでも分かるのだから大野和士の手腕は素晴らしいな。
 ところで、個人的には大野和士音楽監督就任以来、去年一年くらいは「ハマって」いる感じがしなかったけれど、ここにきてだんだんと平仄が合ってきたように思える。今後はいろいろとテーマを打ち出しながらやってもらえると面白そう。あと、月曜から定演だけど、聴衆の集中力も高くて良かった(笑)。