あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

新日本フィルハーモニー交響楽団 <新・クラシックへの扉>第25回

シューマン作曲 ピアノ協奏曲イ短調 op.54   
ベートーヴェン作曲 交響曲第6番ヘ長調『田園』 op.68   

アンコール
シューマン作曲 トロイメライ(ピアノ:弓張美季)
バルトーク作曲 ルーマニア民族舞曲 より 棒の踊り

指揮:クリスティアン・アルミンク
ピアノ:弓張美季

 実はこの「新・クラシックへの扉」シリーズは気になっていたんだけれど、今まで聴けずじまいだった。
 理由は金曜は仕事だし、土曜は用事がある。今回は金曜がたまたま休めて、かつ、コンサートとバッティングしたので思わずチケットを購入。
 S席4,000円・A席1,500円、土曜日はS席4,500円・A席2,000円だし、有名曲ばかりである。たまにはオーソドックスな曲を聴くのも良いだろう。軽く聴くにはちょうど良い。

 弓張によるシューマンのピアノ協奏曲はかなりシャープな音造りだった。
 もちろんルパートしたり自由に弾いている。そうではなくて、響きの質がラヴェルを聴いているかのような透明感だ。このへんは好みが分かれるかもしれない。たとえば、ラローチャリヒテルリパッティあたりが管理人はよく聴く演奏だけれど、そこにあるような芯の強さや大らかさ、はたまた厚みといったものからは遠かった。
 なので、「ロマン派」のイメージが強烈にあって、そこにはちょっと不健康なおどろおどろしい感じがないのは物足りないなーと思ってしまった。
 ただ、エンジンがかかってないだけかもしれなくて、楽章が進むにつれてドンドンテンションは上がっていった。
 3楽章はピアニストの性格と合っているのだろう、迫力もあって面白かった。

 後半はベートーヴェンの田園交響曲
 重心高めの見通しの良い表現。はみ出す部分もないから随分と行儀良いベートーヴェンだった。方向としてはセル・クリーヴランドのよにアンサンブルも磨かれ、ピッチも揃い、それに加えて、エレガンスさが加わったような感じ。
 クリーヴランドそのもののレベルではないかもしれないけれど、新日本フィル、上手い。

 これがウィーンで生まれ育った「現代の模範的若手指揮者」によるベートーヴェンなのだろうな。そこから比べると、去年の飯守/シティフィルとは対照的だ。絶対音楽からすればアリだと思う。