あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

新交響楽団 第220回演奏会

2013年1月27日(日)14時開演
曲目 ベルク/3つの管弦楽曲
   ブルックナー交響曲第5番(ハース原典版
指揮 高関 健
すみだトリフォニーホール

 1月は都響定期演奏会が今年に限って無かった。例年だと、現代音楽をプログラムに据えるのだけれど、今年はスケジュールの都合なのだろうか、9月か10月に、月に2回あったように思う。そのうちの1回が現代音楽プログラムだった。
 そういうわけで、どっかのオケを聴こうかなぁ…と考えていたところ、新響がブルックナーをやるじゃないか!? ということで、日程的にも都合が良かったから決定。 この日は都響はインバルとベートーヴェンN響ショスタコーヴィチの5番かぁ・・・。 まあ、3000円じゃNHKホールのD席も買えないからイイとしよう。
 
 1年ぶりになってしまったが、やはり新響は「最強のアマオケ」だと思う。指揮は手堅さに定評のある高関健だ。
 まずはベルク。
 ベルクをGoogle検索すると、同名のスーパーが出てきてしまうが、新ウィーン楽派・12音階で有名な方だ。蚊に食われても我慢すれば長生きできたのに,残念なヒトだというイメージなんだけど、どうなんだろうか。
 「3つの管弦楽曲」(別名、管弦楽のための3つの小品)はそうしたベルクの音楽の中でも唯一の管弦楽曲だ。シェーンベルクが苦手でも、コレならまだ聴ける人は居るかもしれない。正直、ブルックナーの5番の前に持ってくると霞んでしまうが。
 
 ブルックナーはまさに正調の演奏だった。なによりも驚くべきはフルートのすばらしさ。下手なプロより聴かせられた。恐るべし!!普段、何をしているんだろう、なんて邪推したくなるくらい(笑い)。

 1楽章冒頭のピッチカートはpp指定だけれど、神経質になりすぎず、mp以上はある、安定感ある音だった(弱いところは弦にピッチが怪しい箇所もあったが…)。その後の金管も加わる15小節以降のffはさすがである。全体的に、メリハリをつけて若々しくオケをきちんとリードしている。だけれど、テンポをいじって後期ロマン派のようには仕上げないのはさすがだ。
 第3楽章47小節以降の加速とか、他の指揮者でも加速してしまうので、そのあたりは、「みんなそうなんだなぁ・・・」的な印象を受けたけれど、終楽章はコーダへの盛り上がりは聴いていてウキウキしてしまう。もっとも、コラールの箇所、弦は案の定、へたり気味だった(ブルックナーの5番はしょうがない)けど、金管が頑張ってくれていた。
 久々にブルックナーを聴く醍醐味を味わえた,イイ演奏会だ。
 高関はこのまま「専心」すれば、ブルックナー指揮者になれるかも。なんて思ってしまった。