あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

NHK交響楽団 第1968回 定期公演

 

 N響A定期、井上道義指揮で伊福部昭シンフォニア・タプカーラ」、ショスタコーヴィチ交響曲第10番を聴く。2人をライフワークにしている井上だけに、期待していったが、期待通りの充実した演奏に満足!とても良かった。

 伊福部はN響という高性能オケで聴くと、土俗的ながらも旋律美を堪能できるし、リズムの処理も抜群で理想的に鳴っている演奏。個人的な好みで言うと3楽章がNHKホールからすると早いので曲が上滑っていたように感じた。中高音に特徴的な音作りになっていたのでここは大地を踏み締める感があってもいいな。最後でオケ奏者が起立するあたりのパフォーマンスは面白かった。
 ショスタコーヴィチは徹頭徹尾、井上の意思が貫徹した演奏。特に第1、3楽章が印象的だった。木管が抜群にうまいからなのかファゴット→フルート、とかクラリネットの旋律が繋がるあたりが本当にうまい。それで弦がきっちり刻むからショスタコーヴィチのような曲だと抜群に聞き応えがあると感じた。このあたりはオケと曲の相性みたいなもんだと思うけれど、それが今回、特にハマっている。
 井上道義はあと2年で引退らしいけれど、日本におけるショスタコーヴィチ演奏の到達点として記録を残すべきだろうなぁ。