あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

新日本フィルハーモニー交響楽団#638 〈トリフォニーホール・シリーズ〉

指揮者:井上道義

武満徹:弦楽のためのレクイエム(井上道義尾高忠明/2021年版) 

モーツァルト交響曲第39番 変ホ長調 K.543

ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲

ストラヴィンスキーバレエ音楽ペトルーシュカ』(1947年版)

 

 本当に久々の新日本フィル定期(トリフォニーH)を聴いた。
 デュトワということで張り切ってチケット買ったが直前のコロナでまさかの交代。井上道義都響ご無沙汰なので10年以上ぶりに聴いたけれど、思わぬ掘り出し物的な結果だった。ペトルーシュカが井上節炸裂とでも言えばいいのか。武満「弦楽のためのレクイエム」はいくつか録音聴いているんだけれど、未だにサッパリなので今回も特に「あー武満だ」という感想しかなかった(苦笑)。
 モーツァルトの39番はヴァイオリン6プルトくらい?(数えてすらいない)と小降りの編成だったけれど、充分な音量でスケールが小さくならず楽しめた。それよりも後半のペトルーシュカが素晴らしい。
 思い返してみれば、井上道義ショスタコーヴィチ得意じゃないか!コレが原始のリズムか!?と思う力強さ。しなやかさやメロディの流麗さみたいな恐らくデュトワだったら聴けただろう色彩感とはベクトルの異なる野生っぽさの残る演奏だ。ピアノに亀井聖矢が弾いていたけれど、このピアノはしなやかさが印象的だった。録音で聴くよりもはっきりとピアノが聞き取れたのが発見だ。ピアノ協奏曲として構想されたこともあるのだから、これくらい浮かび上がった方が良いのだと思う。全体を通じて「井上道義劇場」とでもいうべき大仰なジェスチャーだったが、コレはペトルーシュカだからか、と思ったり。
 ともあれ、なかなか聴けないタイプのペトルーシュカだった。有料配信があるらしく、もう一回聴いてもいいなぁ、とも思ったり。