あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第347回定期演奏会

指揮:飯守 泰次郎(桂冠名誉指揮者)

シューマン交響曲全曲演奏シリーズⅠ】
シューマン交響曲第1番 変ロ長調 作品38「春」
シューマン交響曲第2番 ハ長調 作品61

 今日は東京シティ・フィルの定期演奏会
 飯守泰次郎指揮でシューマン交響曲1番、2番を聴いた。
 十数年前、まだシティ・フィルが文化会館で定期演奏会していた頃にシューマンやっていたのも聴いたんだけれど、今回はオペラシティの音響も相まって、ズシリと重い、21世紀には珍しいタイプのシューマンだったと思う。前回と比べると機能性というか躍動感は後退したが、それに代わって、余りある内声の充実と豊かな音色はやはりシューマンこそがロマン派のど真ん中という印象を受けた。
 1番もコンヴィチュニーサヴァリッシュかくや、と思わせる旧スタイル。低弦がしっかりと土台を作り、分厚く響くヴァイオリンがメロディを弾く。やや重心低めのテンポなんだけれど、カッチリと構築しているからシューマンの演奏で時たま聴く「どうしたいかシンクロできない不安定さ」みたいなものは一切ない。
 しかし、驚いたのは2番である。全パート全力投球の演奏なんだけれど、これだけハッキリとした演奏を聴くと「これぞシューマン !」と納得できる。朝比奈はかつて「あのくすんだ音色が魅力なんでしょう」とその本質を見抜いていたが、今回の演奏はまさにそうで、その上に溢れんばかりのロマンを湛えていた。
 フルートはじめ木管が大健闘。ティンパニも要所を決めていた。ともあれコレだけの演奏を聴くと、マーラーやらブルックナーばかり持て囃しているが、キチンとシューマンメンデルスゾーンも演奏されるといい。
 2番は頻度は少ないがつくづく大傑作であると感じた演奏会だった。
(あまりプログラムに載らないのは指揮者の技量の問題なんだろうな)

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